25年間の臨床経験からみえてくる、『ひと工夫で3人以上を喜ばせる』ということを考えて行動すると、自分が楽になる、ということについてお話しします。
幼稚園や保育園の給食の好き嫌いでこまった経験はありますか。
ご自身がそうであった方もいるかもしれませんし、ご家庭お子さんがそういう経験をしているかもしれません。
または、保育者の方であれば、そういうお子さんの対応で困っている方もいるかもしれません。
ある幼稚園の先生のお話を目にしたのですが、
クラスでどうしても給食に手を付けない子どもがいたようです。
通常、あまりそうした期間が続きますと、家庭に連絡をして、家庭の様子を聞いたり、好き嫌いをなくすように言われたりすることもあるでしょう。

その幼稚園教諭は、
子どものことを考えたのか
家庭の状況を察したのか
次のような提案をしていました。
『カラのお弁当箱を持ってきていただけませんか?給食をお弁当箱に詰めなおして、出してみます。もちろん、園で詰め替えます!』
なるほど。
もしかしたら、お母さんが詰めてくれたお弁当だと思ったら、少しは口にするかもしれません。
「ご家庭で、好き嫌いをしないようにしつけをちゃんとしてください」
と言われるより、何倍感謝されたかわかりません。
きっと、このご家庭では、この保育者の言葉に励まされたことでしょう。
さて、
別のパターンで考えてみましょう。

ご自身がこの子どもの担任の先生だと考えてみてください。
いくら働きかけても、断固として給食を食べません。
保護者に言っても、
「うちでは食べるんですけど・・・どうしてなんでしょう・・・」
と言うばかり。
同僚の先生に相談すると
「わがままなんじゃない?」
「先生との関係ができてないんじゃない?」
とか言われます。
それが、何日も何日も続くわけです。
「いい加減にしなさい!!」
と怒ったところで、改善はしないでしょう。
心の中はどんな感じになるでしょうか。
「私がこんなに頑張ってるのに、あの子は何なの!」
「親は園でこんな大変なのに何もわかってないのではないか!」
「給食を残す子が多いと、他の先生からもいろいろ言われてしまうのに!!」
これでは、イライラします。
誰も、うれしくないし、楽しくないですね。
でも、この状況は、
自分のアイデアの無さが生んだ「不幸」だと思いませんか?
この状況は、私たち自身の向き合い方ひとつで
「人を喜ばせる」ことができる状況なのです。
『出来事は常に良くも悪くもなく中性である』
と言います。
一見して、悲しい出来事や大変なこと、嫌なことも、そこで、ほんのわずかだけ
「人を喜ばせる」
方向に活用できると、自分自身も楽になるようです。

もちろん、どうしようもなく悲しいことや、辛いことはありますから
その時は、感情を大切にすることも必要ですが
いつまでも感情に埋まり続けていることは、
自分自身も含めて幸せとは言いにくいものです。
自分だけではなく、人を1人でも多く、できれば3人くらい幸せにしてみましょう。
