25年間の臨床経験からみえてくる『ゲームは悪いとばかりも言えない』というあまりカウンセラーが言わないことについてお話しします。
「ゲーム」ということについては、こと心理職という立場で言いますと、あまり良い物とは言えない、というスタンスが多いかと思います。
それは、ご存じの通り、ゲームのし過ぎ(ゲーム依存)とか
生活習慣の乱れにつながるとか
ゲームの内容によっては、あまり心理的な発達上よくないものがあるのではないかとか
私個人が学校などでお話をする際にも
『ゲームでの経験値は、実社会での経験値としてはまるっきり活きない』
というようなお話をすることがあります。
実際のところ、わたしもあまりゲームというものはやらないほうで、スマホのオンラインゲームをたまにやるとか、家族のやっているゲームを横からみていて茶々を入れるとか、せいぜいその程度でした。

そう、最近までは・・・
家族の誕生日に、あるゲーム機を購入することになり、やってみたところ
これは、けっこうおもしろいですね。
目が疲れるので、そんなにいつまでもやることはありませんが
実際、ちょっと「やりすぎかな」と思うくらいゲームをしてみて、その感想、といいますか、
今までお話をしてきたほど、めちゃくちゃわるい点ばかりでもない、ということについてお話ししましょう。

まず
家族同士の関係がプラスに働くことがあり得ます。
というのも、私たちの家族関係というのは、親と子、夫と妻、舅と嫁とか、下手をすると、対比関係とか上下関係というものが、知らないうちに出てきたりするものです。
ところが、簡単に楽しいゲームがあると、親子で一緒に、とか、夫婦一緒に、とかゲームという対象に向かって、「人が一緒になる」という効果は感じました。
もちろん、トランプだったり、オセロだったり、そういうものでもよいでしょう。
でも、
家族みんなが楽しい、ということが大前提です。
もう一つは
「ちょっとレベル上げしよう」
とか理由をつけてゲームをしている時間は、ほんとにあっという間に過ぎます。
その時間については、仕事のことは考えませんし、日中起きたちょっと考えモノの事柄なども、一瞬、忘れているのですね。
これは、悪い言い方かもしれませんが「楽」です。
もちろん、
ゲームに逃避する、ということは、何の解決にもなりませんし、先ほど書いたように、ゲームにおける経験値は、実社会の経験値とは何の関係もないので、まったく役には立ちませんが、
「楽な時間」
というものを提供する力はある、というのが、実際感じたところです。
ただ、これは、お酒などと同様に、おいしく楽しむ、という場合はとても有効なストレス対処ですが、楽だから逃げたくなる、ということも心得ておかないといけません。
心理的な負担が大きいときは、ゲームなど見る気も起きない、という状態になると思いますが、日常のなかでちょっとした息抜きとしてのゲームは、アリですね。
今まで、非常に否定的に見ていたので
目からウロコの体験でした。
繰り返しになりますが、やりすぎは駄目ですよ。
KIRIHARE所属 臨床心理士
