25年間の臨床経験からみえてくる、『どうしてもつらい時を乗り切る感覚の使い方』についてお話しします。
わたしも含めてですが、みなさんの人生においても、どうにもならなくつらいとき、というものが存在します。
例えば、
親しい人との別れや死別
事業の失敗
失恋
破産
病気
老い
などなど、人それぞれにつらいことがあるでしょう。

よく、人間関係で悩んだり、学校での悩みを抱えたりする方には
「今はわからなくてもいいけど、早ければ1年後、いくら長くても3年後には、今の問題はなくなっていると思うよ」
ということを最初にお話しします。
もちろん、そんなことは言っても、「今」つらいわけですから、耳に届かないことは多いのですが、これは「絶望」ということを防ぐための一言です。
例えば、肺炎になって、40度の熱があるときに
「3日後に楽になる」
といわれてもほとんど無意味なのと同じで
「今、何とかしてほしい」
と思っている場合も多いものです。
心理臨床は、薬品での治療ではないのですが、実を言うとこうした「即効性」のある「瞬間的な」対処法もあります。
小さいときに誰でも経験があると思いますが、
『痛いの痛いの飛んでいけー』
という方法。
あれは、大人には効果がありませんが、子どもには一定の効果があります。
理由は様々ですが、大人にも効く、応用の方法がいくつかありますので、今回はひとつご紹介しておきましょう。

例えば
不安や緊張があったりして、どうにも落ち着かない場合
輪ゴムを一本用意してください。
輪ゴムを手首に巻きましょう
そして、
「ちょっと痛いかも」
というくらいに、引っ張って
「パッチン!」
とやってみてください。
もちろん
「いて!」
となりますよね。
でも、その瞬間は、不安とか緊張はどこかに飛んでいるはずです。
これは、
「自傷行為」
と呼ばれるものや
「自己刺激」
といわれるものを応用したものです。
自傷行為、というのは、リストカットなどをはじめとして、自分を傷つける行為で、少なくともあまり良い物とはいいがたいです。
ただ、この自傷行為について、いろんな方のお話を聞きますと
「不安が高まりすぎて、意識が遠のいたり、訳が分からなくなるような時に、リストカットをすると、スッと自分に戻る感覚がある」
とお話をされることがあります。

実際に「傷つける」と駄目ですが、輪ゴムでパッチンとするくらいなら、まだ許容範囲、ということで、輪ゴムで対応してもらうことがあるのです。
実際、私などは心理臨床の中でも使用する方法ですので
もし、どうにもならない不安や、緊張に襲われたときなどがあったら使ってみてください。
ちょっとだけですが、逃れることができるでしょう。
でも、もし、そんな状態だったら、早めにカウンセラーなどに相談してくださいね。
KIRIHARE所属 臨床心理士
