暑さが収まってくるところになると、なんだか気持ちも落ちてきたりしませんか。
これは、人間に限らず、生き物のサイクルとして自然なことです。
犬などの動物を飼っている方だと気づくと思いますが、夏毛から冬の毛に変わっていきますね。
気温や日照時間というのは、私たちの心身に当然のように影響しているのです。
さて、今お話ししているのは、1年間の季節の移り変わりのことですが、人間にも「人生の時間」というものがあります。
これは、人間が「生まれてから死ぬまで」という有限の時間を生きることはもちろん、その間に子どもから大人に成長し、年老いて死んでいくまでにも、一日の変化のようなことを経験すると言います。
精神分析で有名なユングは、いわゆる「中年期の危機」について、「人生の午後3時」という言い方をしました。
・次の世代に自分の仕事を伝えていかないといけない
・どうやって事業を承継していくか
・自分はまだまだやれると思うが、重職から外されてしまった
・かつてはたくさんの実績をあげてきたのに、思うようにいかなくなってきた
こうした相談は、けして珍しいものではありません。
特に、お仕事に自身の多くの時間を割いてきた方、職務に責任や誇りを感じて取り組んできた方なら、なおさらかもしれません。
こうしたご相談が良くあるからと言って、結末は同じではありませんが
「自分がしてきたことに意味があったのか」
という問いに、ご自身がどういう答えを見つけるか、ということのように感じられます。
毎日の業務に追われたり、一日一日の自分のお仕事や、家事などに奔走したりしている方も少なくないと思います。
『毎日があっという間』
『目の前のことだけで精一杯』
考えようによっては、悩む間が無いので、幸せなことなのです。でも、「人生の時間の使い方」という意味では、「アリとキリギリス」のどちらの役をしているのか。
「後悔する」というのは、人生の季節をどう過ごしてきたか、と言うことかもしれません。
KIRIHARE所属 臨床心理士
